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私たちは「エッセンシャルワーカー」か? 

 コロナ禍となり、過重な負担のかかっている医師や看護師など医療従事者を指す言葉として「エッセンシャルワーカー」という言葉をよく聞くようになりました。「欠かせない・非常に重要な・本質的な」を意味するessentialと「労働者」を意味するworkerを組み合わせた用語のようです。

エッセンシャルワーカーとは「人々が日常生活を送るために欠かせない仕事を担っている人」とあり、具体的には、健康と命を担う医療・福祉従事者、スーパーなどの小売業界に身を置く店員、物流に関する郵便配達員やトラック運転手、ライフラインに関わる従事者など、とされています。

 では、私たちFC堺のスタッフを含め、フェミニストカウンセリングに関わる仕事をしている人たちは、というと、エッセンシャルワーカーの中にも明確な位置づけはないように思います。

私たちは、実際にはコロナ禍でも変わりなく、行政や教育機関等で電話や面接相談の仕事に従事し、相談も確実にあります。コロナ禍にオンライン面接という方法は増えましたが、ほとんど変わることなく電話や対面による面接相談は、必要とする人々にずっと開かれています。

大きな台風が次々と発生し、最近では、台風7号が各地に大きな爪痕を残していきました。警報が発令されると、面接相談は、相談に来られる方の安全面から休止になったところが多かったですが、電話相談は警報中も変わりなく開設しており、相談員の人たちは、危険な中も相談室に行き、電話相談を受けていました。コロナ禍であっても台風で警報が出ている最中にも、変わりなく相談はあります。コロナ禍になり、より厳しい状況におかれる医療従事者や教育関係者などエッセンシャルワーカーの方たちからの相談もありますが、コロナ禍に関わらずずっと苦しい日常があり、その中を生きのびていくために電話や面接相談を必要としている人たちは確実におられるということだと思います。ですが、その方たちの受け皿ともなる私たちの仕事は、社会の中でほとんど認知されず、確立された位置づけもなく、エッセンシャルワーカーにも含まれていないようです。

私たちが安心して生きていくためには、衣食住や身体の安全はもちろんのことですが、あらゆる人の精神的な安心や安定も必要不可欠であるという認識が、私たちの社会には今もなお不足しているように感じています。


                                 **うーぱ*



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