私の所属するグループでは毎年数回ほっとサロンを開催している。
今度のテーマは「良い妻、母、娘をやめてみる」だ。これは昨年度計画していたけれどコロナ感染拡大で公民館が閉鎖されたために実現できなかったテーマだ。先日、開催についてグループで話し合っているうちに、一人のメンバーが親の世話のためにグループの活動になかなか参加できないという話になり、そこからはメンバーそれぞれが自身の親の世話について語り始めた。
前もって予定している時は良いが、当日の朝電話がかかって来て「今すぐ来て」と言われる。行かなければと思って予定をキャンセルしてかけつけるので、活動に参加できなくなるとのこと。「無理」と言って私だったら断るよというメンバーもいる。夫の頼みは断れても、母からは断れないと言うメンバーもいる。でもそうすると今度は夫に対して申し訳ない気持ちになると言う。また、父が亡くなってから独り暮らしの母に毎朝必ず決まった時間に電話をするというメンバーもいた。単にそれぞれが行っている親の世話だけでなく、どうして自分がそうしているのかについてもそれぞれの考えを話してくれた。最後に、どれが良いとか悪いとかではなくて、自分の考えていることを話す機会があって、聴いてもらえる仲間いることが大事じゃないかということを共有しあった。こんな感じでほっとサロンをやっていきましょうと確認しあった。
私たちのグループはジェンダーについて学んだメンバーである。それでもそれぞれが家に帰り、地域に帰ると、否が応でもジェンダーにまみれてしまう。特に役割を求められることが多く、気がついたら応えている自分がいるという。夫のこと、子どものこと、親のこと、それぞれの課題なのに、自分が引き受けてしまっていたりする。それが楽にできている間は気づかないくらいだが、課題が大きすぎるとしんどくなり、何で私ばっかり、と思ってしまう。そういう時に、「良い妻、母、娘をやめて」みてはどうか。今度のサロンではそういうテーマで話し合ってみたいと思う。
Comments