ウイークエンド関西で、「コロナ禍に響く 金子みすゞの詩」という特集がありました。
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新型コロナウイルスが感染拡大した昨年、みすゞの詩が海外で注目された。米国の公共ラジオで、「コロナ禍で大変な時に紹介したいもの」として、みすゞの詩が紹介された。
積もった雪
上の雪
さむかろな。
つめたい月がさしていて。
下の雪
重かろな。
何百人ものせていて。
中の雪
さみしかろな。
空も地面もみえないで。
ひとつの雪から、三者三様の立場をわかりやすく雪に例えて表現されていて、コロナ禍の中で、それぞれがそれぞれの立場で苦しむことになり、今を生きる人たちに響いている。
雨のあと
日かげの葉っぱは
泣きむしだ、
ほろりほろりと
泣いている。
向日の葉っぱは
笑い出す、
なみだの痕が
もう乾く。
日かげの葉っぱの
泣きむしに、
たれか、ハンカチ
貸してやれ。
この詩には、日があたらない存在にも目を向けようという、他者に対する優しいまなざしを感じる。
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詩集を一冊手元に置きたいと思い、仕事帰りに本屋さんに立ち寄りました。
るる
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