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“わきまえるかわきまえないかは自分で決めます”

3月28日の「femitalk+」に参加した。”わきまえない女たちのシスターフッド”というテーマで初めてのオンライン開催だった。

 スピーカーは、大森暁さん、Swing MASAさん、加藤伊都子さん。年齢も背景もバラエティに富んだ方々がフェミニズムとの出会い、影響を受けた女性同士の関係、今関心を持っていること、そしてこれまでの人生において「わきまえなかった経験」をテーマに話してくださった。

 フェミニストの祖母と母、その仲間たちに育てられた大森さんは、自身の育った環境をCOFA(Children of Feminist Adults)と名付け、同じCOFAの仲間たちと語り合うグループを作ったそうだ。初めての妊娠で、職場から退職を何度も何度も奨励されるが、辞めずに(わきまえないで)産・育休を勝ち取った経験や、女性は社会からは差別される性ではあるけれど、今の自分はある意味「マジョリティ」の側にいるという葛藤を抱えていることなどを話された。関係性の中で必ずできてしまう「権力関係」をしっかり意識されていて、とても信頼できるお人柄だと感じた。

 サックス奏者のSwing MASAさんは、育った家を出ることで自分を守った経験、結婚しない、子どもを持たない、デモに参加する、など、固い決意をもって人生を歩んでこられたこと。仲間たちがたくさんのカンパを集めてくれて、その資金を元にしてニューヨークにジャズを学びに行くことができた経験などを話された。長年さまざまなデモに参加し、演奏家としてだけでなく社会活動家として生きてこられた。ご自身の「弱さ」についてもはっきりと知っておられ、そのことがMASAさんの「わきまえない強さ」に繋がっているのだろうと思った。MASAさんのサックスを聴きたくなった。


 3人目は、わがFC堺・加藤伊都子さんのフェミニストカウンセリングと出会うまでとその後について聴いた。女子中高大と、女の中で楽しく心地よく生活しながらも、社会における「価値」がいかに男性主体であるかに気づいていく過程や、一見わきまえた行動をしつつも変なことを変だと感じ続け追求していく姿勢などとても共感する部分が多かった。また、フェミニストは楽しんでいなくちゃ!という言葉にも、そのとーり!だと思った。


 


3人の話を聴いて共通しているなと感じたことがある。みなその時その時に必要に迫られて取った行動が、ふり返ってみたら「わきまえていなかった」、ということ。大きな力の流れに私たちは知らず知らずにわきまえさせられてしまう。でも、どうしてもゆずれないことが出てきたときに、あきらめないで自分の気持ちを優先し、行動したい。とてもエネルギーがいることだけど、とても大事なこと。

私も女子校育ちだったので、ある意味わきまえずに自由に自己主張することが許される環境で育った。共学の大学に進学して初めて、「私は女だったのだ」(男がいるから女もいる)と気づいて衝撃を受けた経験や、就活で「女は不利だ」と感じた経験(卒業前に結婚が決まっていて就職先に嫌がられた)がある。

その後社会の中で大人として生きていくために、私もわきまえることを覚えていった。そうしないと生活がうまく流れていかなかったから。でも自ら選んでわきまえることと、見えない力によってわきまえさせられることは全然違う。自分は、確かに生きてここにいるのに、自分の存在自体をあやふやに感じるような妙な気分がずっと続いていた時期があった。無味無臭な、人畜無害な私…のような感じ。今になれば、それがわきまえることの副反応だったとわかる。

フェミニズムに出会って、わきまえる(させられる)ことが私を縛っていたと気づいた。そして25年がたった。

「femitalk+」でいろいろな立場の方の話を聴いて触発され、久しぶりに自分のことをあれこれと考えた。もっともっと考えたいし、聴きたいし、語りたい。

                                (qan)



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