だいぶ前になるが、アルテイシアさんの講演があったのでオンラインで受講した。
彼女の言葉の力強さに圧倒されながらも、なにかしらの繊細さを感じていた。
「私はフェミニスト」と宣言し、世の中の性差別やモラハラ、セクハラと闘っている彼女も、20代のころまでは、会社では自分を卑下し、お愛想笑いでその場をやり過ごしていたそうだ。自分を守るために仕方がなかったという状況はとても共感できる。私もお愛想笑いしていたくちだから。みんな何かしら傷ついても我慢をしいられてきた。
「男は度胸、女は愛嬌」というフレーズを何度耳にしたことか・・・
女は怒ってはいけない時代だったことをしみじみ思い出す。
理不尽な思いをしても笑ってやり過ごすことを選択するしかないと言う状況こそ、差別やハラスメントがあるからだと、今ははっきりと言えるが、当時はそんなことも認識できていなかった。仕方ないとあきらめることが当たり前だった。
問題を問題と認識するのはなかなか難しい。我慢するのが当たり前と刷り込まれている場合はなおさら自分に起きている問題を軽視しがちになり、問題を先送りにしてしまう。
アルテイシアさんのように言葉の武装をして対抗できたらいいけれど、なかなかそんな度胸はないので、少なくとも愛想笑いだけはせず毅然とした態度ができたらいいなと思う。
アルテイシアの最新作では、いろいろなワザを伝授してくれています。
小声&伏し目で明菜返しだったらできるかなあ?
『モヤる言葉、ヤバイ人』
自尊心を削る人から心を守る「言葉の護身術」
大和書房
みんと

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