前回のブログに続き、日本フェミニストカウンセリング学会・全国大会in富山のご報告です。
2024年5月25日(土)26日(日)の二日間、富山県民共生センター「サンフォルテ」において、4年ぶりにリアル開催が実現しました。(2020年は中止、2021年(神戸)と22年(名古屋)はオンライン開催、そして去年は堺でハイブリット開催)。全国各地から100人を超える志を同じくする仲間が集合し、久しぶりの再会を喜び合う人たちで会場は熱気に包まれていました。
オープニングのシンポジウムのテーマは『困難を抱える女性たちのために私たちができる支援~女性新法を見据えて』でした。今年4月から、困難な問題を抱える女性への支援に関する法律が施行されました。これまでは売春防止法を根拠とした「要保護女子の保護更生」という扱いでしたが、その枠組みを廃し、一人ひとりの女性の困難に寄り添いながら自己決定を尊重する支援、性差別的な社会構造に異議を唱え男女平等を目指す視点が法律で明文化されたのです。これは私たち女性が待ち望んでいた法律でしたが、市町村の計画は努力義務であり今後どのように支援体制が作られていくのかはまだまだ未知数です。
シンポジウムでは、仙台、徳島、富山において長年女性と子どもの支援にかかわってこられた4人の方から、それぞれの報告を聴きました。苦労話あり、笑いあり、そして今後の私たちの行く末に光を当ててもらったような内容のお話に力をいただきました。
一日目の夜は、恒例の「交流会」。富山のおいしいおいしいお魚料理とお酒に舌鼓を打ちつつ、参加者全員の近況を聴くことができ、心身共に満たされた時間になりました。
二日目は、3つの分科会、8つのワークショップが開かれました。午前午後と一つずつ選んで参加するのですが、身体が一つしかないのがとても残念に思えるほどに興味深いテーマがたくさんありました。きっとそれぞれの部屋では熱い学びと語り合いがなされたのだと思います。
実はフェミニストカウンセリング学会は、カウンセラーやアドヴォケイターのように支援にかかわっている人だけの集まりではありません。女性、子ども、そしてさまざまな「困難」を抱える人たちが誰も取り残されずに、その存在が当たり前に尊重される社会を目指す人たち、そして私たちの日常に起こってくる「困難」は、個人の問題ではなく社会の問題だととらえる人たちの集まりです。
まだフェミニストカウンセリング学会の全国大会に参加したことのない方がいらっしゃいましたら、ぜひ来年はご一緒しましょう!
-qan-

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