ずいぶん前のことだ。天下茶屋の駅で夜10:00頃、ホームのベンチでうずくまる20代の男性がいた。「大丈夫ですか?」と声をかけたが、手振りで「あっち行け」とされたので「ほっといてほしいんやな」と思い、少し離れたところに座って見ていた。すると次から次へとやってくる老若の女性のほとんどが「大丈夫ですか?」と声をかけてくれるのだ。最初は手振りで「あっち行け」としていた男性も、しまいには完全無視になった(笑)。当人には迷惑だったかもしれないが、「ああ、みんな優しいな~」と感じた出来事だった。
弟がJR富山駅のみどりの窓口で仕事をしているのだが「大阪のおばちゃんが一番やりにくい」と会うたびに言う。「『完売です』と言っているのに『にいちゃん、ほんまか?あるんやろ?出し~』と言われる。面倒くさい!!」というのである。悪気があるわけではないと毎回伝えているが、気持ちはわからないでもない。でもその大阪人の人懐こさやおせっかいは、人として対等であるという優しさだと感じるのだ。
世間体ばかり重んじ、やたらと見栄ばかり気にする田舎の風土の中で育った私は、そんな大阪人の優しさが大好きだ。
うどんこ
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