お盆といえば、私の“ひいばあちゃん”(曾祖母)の言葉を思い出す。
それは、「ご先祖さんはトンボや虫の背中に乗って帰ってくるから、お盆の間は虫取りしたらアカンよ。」という言葉である。こういうのは、地方によっていろいろあるようで、皆さんのところにもあるのではないでしょうか。“虫に乗って帰ってくる”というのは、私が生まれ育った地域全体で言われていることなのか、ひいばあちゃん独自の考えなのかは分からない。
だけど、私は今でもそれが頭にあって、お盆にトンボや蝶、セミなどが飛んでいるのをみると、
「あぁ、みんな帰ってきてるんだな」と思う。そしてそれは、うちの子どもたちにも受け継がれている。
今年は“玉蟲(すごく綺麗な色した虫)”が実家の二階の雨戸にぶち当たり、ベランダに落ちたのを見つけて捕まえたのだが、お盆なので飼いたいのを我慢して写真だけ撮って逃がした。
でも、よく考えるとおかしなことである。だって、お盆が終わったら、また虫取りをしてもいいのだ。
同じ虫なのに、人間の都合によって、逃がしてもらえたり、カゴに入れられたり・・・。
そういえば母がよく、夜の蜘蛛は殺していいけど、朝の蜘蛛はアカンと言っていたなぁ・・
(これも地方によっては、“夜はダメで朝はいい”などいろいろあるらしい。)
怖くて殺したりはしないけど・・家の外に出てもらうだけにするけど・・、でも、「同じ蜘蛛なのにヘンなの~」と子ども心に思っていた。つくづく人間って勝手なものだ。
そういえば、お盆の時は、蚊が私の血を吸っていても、ぺちっとはしない。フーフーと息で吹き飛ばす。だけどお盆が終わると、ためらいもなく、ぺちっとしてしまう。私もたいがい身勝手だ。(tam)
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